【Livedoor news】日本に住む外国人児童の苦悩 健常者でも勘違いで特別支援学級に

2019年12月8日

 

【石井 光太】日本で生活する「外国人障害児」の知られざる苦悩 勘違いで特別支援学級に入れられて…

 

 

日本で暮らす外国人障害児たち

「日本に来たばかりの外国籍の子供たちの中には、知的障害発達障害がある人も大勢います。こうした子供たちの受け皿が日本には十分ないため、親から『聞き分けの悪い子』として虐待を受けたり、学校でいじめにあったりするケースが少なからずあります。また、親が手に余り、何年も学校に行かせずに家に閉じ込めていることもあるのです」

日本に暮らす外国籍の子供の取材をすると、時折耳にする話だ。

知的障害を持つ人は50人に1人、発達障害を持つ人は15人に1人と言われている。日本ではこういう人たちは福祉制度に支えられて生きていくことになる。

だが、日本にいる外国籍の子供は、言葉が不自由であるがゆえに、日本人のように障害があると診断されず、福祉のセーフティーネットからこぼれ落ちてしまうことがかなりある。

年々増えている日本に暮らす外国籍の子供たち。彼らがどのような現実に直面しているかを追ってみたい。

放課後等デイサービスの存在

岐阜県可児市の西可児駅から徒歩5分ほどのところに、広い駐車場を備えた2階建ての1軒家がある。「ピース可児」。ここは、外国籍の子供のための放課後等デイサービスを行う施設だ。

可児市には工場での仕事を求めて集まった外国籍の人たちが約7600人も暮らしている。これは市の人口の約7.5%に当たる数であり、これほどの高い割合は全国でも有数だ。

国籍だと、フィリピン人、ブラジル人が多い。特に日系ブラジル人は子供をつれて家族でやってくるケースが目立つ。親も子供も日本語がしゃべれず、給料も低賃金であるため、日本社会への順応は容易ではない。

これだけの外国籍の人々が住んでいれば、当然障害児の数もそれなりになる。ピース可児はそうした障害児や、その家族をサポートするためにつくられた施設なのだ。

ピース可児を運営するフローリスの事業部マネージャーの西岡克也は言う。

「ピース可児の目的の一つは、家族に対する支援です。親は日本語ができずに、日本社会に適応できていないことがあります。子供も障害を抱えて育児がものすごく大変。そんな状況なので、両者が家に閉じこもって社会との関係性を失ってしまうことがあります。私たちの役目は、そうした家庭へのサポートなのです」

労働目的でやってくる外国人は、日本語ができず、社会から孤立しているケースが少なくない。そうなると、子供に障害があっても、福祉サービスにつながることができず、自分たちで抱え込もうとする。だが、親が支援のない中でそれを何年もつづけていくのは至難の業だ。経済的にも厳しい。家庭によっては、共倒れになってしまう。

ピース可児の放課後等デイサービスは、そうした親の負担を和らげるためのものだ。学校が終わった後、そのまま子供たちを夕方まで預かり、遊びを教えたり、宿題の手伝いをしたり、お菓子タイムを設けたりする。そうすることで、親の負担を軽減しようとしているのだ。月額利用料は4600円(教材費100円、おやつ代200円等は別途)だが、低収入の家庭は最大で無料にまで下がる。

「現在、うちではブラジル人を主に扱っています。1人ペルー人がいる以外は、みんなブラジル人ですね。年齢は保育園児から中学3年までで、親は工場で働く日系人です。可児市には他にフィリピン人なども多く暮らしていますが、障害のある子や、親にとっては言語の問題は普通の子以上に大きいので、自然とどこかの国の子供に特化せざるを得なくなる傾向にあります」

ただ、こうした施設にまで行きつくのは容易ではない。そこには外国籍の障害児特有の問題が潜んでいるのだ。

 

 

続き、記事元はhttps://news.livedoor.com/article/detail/17495236/

 

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