【毎日新聞】「いい絵だね」 認められ自信に 障害者施設に通所の女性、イラストが年賀はがきに

2019年12月18日

 障害者が就労のための知識と技術を養う就労継続支援B型事業所「ごろりんはうす」(秋田市)に通う同市の加藤瑞貴さん(45)が描いたイラスト入りの年賀はがきが、全国20カ所の郵便局で販売されている。

ごろりんはうすには精神障害のある約60人の利用者が登録。パソコンを使った作業やリサイクルショップでの接客などさまざまな活動をしている。

中でもイラストや手芸を得意とする利用者が多く、障害者の自立支援に力を入れている一般社団法人日本パラスポーツ推進機構から年賀はがきに使うイラストの作成依頼があった。

 作品は、扇や羽子板を描いたものと、おとそやタイをデザインしたものの2種類。加藤さんは、かわいらしいネズミたちが何匹も描かれたスケッチブックを手に「お正月をイメージして、何日も構想を練りました」と笑顔で話す。

 通い始めたばかりの頃はスケッチブックを手で隠しながら絵を描いていたが、他の利用者らに「すごい。いい絵だね」と言われるたびに自信がつき、人前で描けるようになったという。

 事業所を運営するNPO法人あきた福祉共生会の藤原芳子理事長は「利用者の才能を多くの人に認めてもらうことが、本人たちのやる気につながる」と今回の取り組みを歓迎する。

 2種類が各3枚セットで、県内では秋田中央郵便局(秋田市)で取り扱っている。【下河辺果歩】

記事元はhttps://mainichi.jp/articles/20191218/k00/00m/040/018000c

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