【WEDGE REPORT】発達障害だからこそ得意な仕事もある、「コツコツ丁寧に取り組む」

2019年1月9日

 

 

2018年4月。障害者の法定雇用率が民間企業は2.0%から2.2%、国、地方公共団体は2.3%から2.5%、都道府県等の教育委員会は2.2%から2.4%へと引きあげられた。

 また、対象となる事業主の範囲も従業員50人以上から45.5人以上へと広がった。

 この改正を見る限り国は障害者の雇用に積極的に取り組んでいるようにも見えるが、今年8月中央省庁の障害者雇用の水増しが顕在化したように実態が伴わないものだった。

 「共生社会」の実現という理念はどこへいったのか。本来であれば国が積極的に障害者雇用に取り組み、身体、知的、精神さまざまな障害に対し、どのような職種に適性があるのかなど知見を開示し、企業の法定雇用率の達成を促すのが本来の姿ではないだろうか。

 もちろん法定雇用率の達成という数字にのみ意味があるわけではない。障害者雇用率制度には、「雇用・就業は、障害者の自立・社会参加のための重要な柱」「障害者が能力を最大限発揮し、適性に応じて働くことができる社会を目指す」と記されている。これを形骸化させないためにも中央省庁こそ多様な人材を生かすべく積極的に取り組んでほしい。

 単なる数合わせではなく、人を生かす仕組みと仕事が必要なのだ。

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 本コラムは知的障害者の社会的自立に向けた支援に取り組んでいる一般社団法人ION(アイオン)についてのレポートである。

 子どもの自立を子育てのゴールとするならば、障害のある子どもをもつ親にとってのゴールとはどこにあるのだろう。本人にとって、家族にとっての幸せとはなにか――。

 一般社団法人IONは東京都西東京市に事業所を置き、就労移行支援・就労継続支援(B型)、共同生活援助(グループホーム)、放課後等デイサービスの4事業を行っている。

 代表理事の天宮真依子氏と作業所管理部長の賀部拓也氏に話を伺った。

 

続き、記事元はhttp://wedge.ismedia.jp/articles/-/14930

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